#7. 肌管理って何?~5年後、10年後の肌を守るためのメディカルスキンケア~

「25歳はお肌の曲がり角」 

一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか。実は、医学的にも間違っているとはいえません。

20代後半頃をピークに、肌のハリやツヤを支えるコラーゲンやエラスチンは徐々に減少し始めます。また、水分量や皮脂量も年齢とともに低下し、ターンオーバーも緩やかになります。その結果、肌のハリやツヤは少しずつ失われていきます。

肌の老化が目立ち始めてからではなく、その兆しが現れる前から始めることに大きな意味があります。5年後、10年後の肌を守るためには、とても大切な習慣です。スキンケアを考える上で大切なのは、今自分がやっているケアが、肌のどこの層をターゲットとしているのかを知ることです。 

スキンケアは皮膚のどこに作用する?

皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3つの層からできています。 表皮の最も外側には角層と呼ばれる薄い層があり、体を守る重要なバリアとして働いています。表皮と真皮の境目にあたる基底層には、皮膚の色を決めるメラニンを産生するメラノサイトが存在しています。

さらにその下の真皮には、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を産生する線維芽細胞が存在し、肌のハリやツヤ、うるおいを支えています。

市販の美容液を肌に塗っただけだと、多くの美容成分はこの角層にとどまります。 だからこそ、「どんな美容液を使うか」と同じくらい、「どう届けるか」が重要になります。

ケミカルピーリングとエレクトロポレーションについて

サリチル酸マクロゴールによるケミカルピーリングは、この角層をターゲットとした治療です。不要になった古い角質をやさしく取り除き、ターンオーバーを促すことで、肌のキメを整え、毛穴やくすみ、小ジワが目立ちにくい肌へ導きます。

ただ、ケミカルピーリングで角層を整えた後も、美容成分を皮膚の奥へ届けるには工夫が必要です。そこで活躍するのが、エレクトロポレーションという技術です。

エレクトロポレーションは、電気パルスによって角層のバリア機能を一時的にゆるめ、美容成分を、表皮から真皮へ浸透しやすくさせます。

当院では「ケアシス」を採用しています。痛みやダウンタイムがほとんどないことが特徴です。

「ケアシス」で導入する薬剤

美容成分は、「何を導入するか」だけでなく、「どの細胞に届けたいのか」を考えて選ぶことが大切です。


シミやくすみ、肝斑に使用している「TAプラス」は、トラネキサム酸やグリチルリチル酸などを配合した導入剤です。
表皮に存在するメラノサイトに働きかけ、メラニンの産生を抑えることで、透明感のある肌づくりをサポートします。

ハリやツヤ、弾力感の改善を目的として使用する「ペップビュー」には、成長因子やペプチド、抗酸化成分などが配合されています。
成長因子は真皮に存在する線維芽細胞の働きをサポートし、コラーゲンやエラスチンなど、肌のハリや弾力を支える成分の産生を促します。
また、抗酸化成分は紫外線などによる酸化ストレスから線維芽細胞を守り、肌の老化を防ぐことが期待されています。

ケミカルピーリングで古い角質を除去した後に「ケアシス」を組み合わせることで、美容成分が浸透しやすい環境が整い、それぞれの導入剤の相乗効果も期待できます。

内科医が考える肌管理

病気を予防することが健康につながるように、肌も日頃から適切なスキンケアを続けることで、将来の変化を穏やかにすることができます。
その上で必要に応じて医療の力を適切に取り入れながら、肌を良い状態で維持していくこと。それが、内科医である私の考える肌管理です。

当院では、その肌管理をサポートする方法として、ケミカルピーリングとエレクトロポレーション(ケアシス)を行っています。
実際に、知り合いの女優さんやインフルエンサーの方々も、肌管理の一環として定期的に取り入れています。

最後に、土佐日記ではないですが・・・

「女もすなる肌管理といふものを、男もしてみむとてするなり。」 

肌管理、始めてみませんか? 

この記事の執筆者・監修者

上井 康寛(かみい やすひろ) 逆井記念医院 院長

【資格】

  • 医学博士(東京慈恵会医科大学)
  • 日本内科学会 総合内科専門医
  • 日本呼吸器学会 呼吸器専門医
  • 日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
  • 日本感染症学会 感染症専門医

東京慈恵会医科大学を卒業後、呼吸器内科に入局。慈恵医大附属病院や国立病院機構東京病院などで長年研鑽を積んで参りました。
当院では、呼吸器、アレルギー、感染症をはじめとする幅広い内科疾患に対して専門的知見に基づいた診療を行っています。
このブログでは、診察室では時間が限られているためお話ししきれない病気や治療の大切なポイントを、できるだけ分かりやすくお伝えして参ります。

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